ワインコラム第25回【日本におけるワインの歴史】
これまで3人の戦国武将とワインについて記事にしてきましたが、お楽しみいただけましたでしょうか?
こうやって歴史上の人物と照らし合わせると、ワインも楽しく頭に入ってきますよね🍷✨
今回はワイン豆知識として、日本におけるワインの歴史をご紹介します
飲み会が多くなるこの季節
ちょっとしたウンチク話にもどうぞ😃

こちらのマダムグログでは、生活に役立つワインに関する情報を月3回お届け
🍷マダムのワインコラム🍷
毎月2日、12日、22日の月3回更新です
🍷ワインっていつ日本にきたの?
日本にワインが初めて記録として登場するのは1549年
フランシスコ・デ・ザビエルが布教のために来日し、その際島津貴久公にワインを献上したことが記録に残っています
この一幕が、日本とワインの最初の出会いとなりました

日本では室町時代後期で、俗にいう戦国時代真っ只中
ちなみにその頃世界はというと、同じく大転換機を迎えていました
ヨーロッパの国々が南米や北米、アジアに進出する大航海時代
領土を求めて、そしてキリスト教布教のため、ヨーロッパ各国が世界中へと進出していました

🍷戦国時代:一気に広まり直ぐ消える
その後戦国時代に入り宣教師を通じて信長・秀吉・家康などの武将たちにもワインは広まりましたが、同時にキリスト教の布教も進んだため、やがて政治的な問題に...
・秀吉のバテレン追放令
・江戸幕府の禁教令
これにより、ワインは日本からほぼ姿を消してしまいます
🍷江戸時代:ワインゼロ時代
鎖国がはじまり、海外の品物が入らなくなったこの時代
ワインが入ってくるルートは、唯一出入りを許されたのはキリスト教を積極的に布教しなかったオランダ経由だけになりました
しかし量はごくわずかで、一般の日本人が目にすることはほぼありませんでした
ワインは完全に『幻の飲み物』となっていきます

🍷幕末:ワインが日本に戻ってくる
1850年代、ペリーの黒船来航により日本は開国へと進みます
欧米文化と共にワインも再び日本に入るようになります

この頃もまた世界的にも大変革時代でした🌏
イギリスはアヘン戦争で香港を支配し、さらに東南アジアはイギリス・フランスが植民地化を進めていました
アメリカとロシアは太平洋への進出を狙い、日本が標的に💣
北方ではロシアが、都にはアメリカからペリーが!
まさにアジアは欧米に狙われたカオス時代💦

世界各国での動きが活発化するとともに、島国日本へ再びワインが登場したのですね
なんだか考えさせられますね...
🍷明治:ついに日本ワイン誕生
明治に入り、政府は西洋化を進めるなか、1874年ワイン造りがはじまり、ついに1877年山梨県で日本初の本格ワイナリーが誕生
ここから日本ワインの本当の歴史がスタートします
そこにも世界の不安定な事情が絡みます
ワインを造る時、樽の底に白い結晶(酒石酸)ができるのですが、その酒石酸、昔は火薬の安定剤として使われたことも...

👉ワインを造る→酒石酸ができる→戦争に必要な物質がとれた
そういう理由で政府が積極的にブドウ栽培、ワイン造りを後押しした...なんて話もあったりします
やはりここにも不穏な空気が漂っています
日本におけるワイン出現のタイミングは、島国ということもあり様々な西洋との絡みを伴う転換期だったということです

実はその更に約250年ほど前
1620年頃の江戸時代初期、当時の小倉藩主が南蛮文化に興味を持ち、家臣にブドウを栽培させ葡萄酒を造らせたと記録が残っています
しかしながら4年ほどで中止されていますので、日本ワインの始まりは明治時代〜という定説になっています
紆余曲折を繰り返しながら、日本にワイン文化が根付いてきたのですね
🍷ザックリまとめ
・1549年ザビエルがワインを持ってきた!
・秀吉&江戸の禁教令でワインが消える
・江戸時代の鎖国でワインは幻の存在に
・幕末ペリーと共にワインがまた来た!
・1877年日本ワイナリー誕生✨
⬆️ここが日本ワイン歴史の正式なスタート
・2021年日本のワイナリー数369軒にまで増加

世界の様々な流れと、日本でのワイン文化をリンクして見てみるとまた新たな視点が見えてきますね
登場しては消え、登場しては消えを繰り返してきた日本におけるワイン
日本ワインの歴史はまだ140年ほど🍷
これからますます発展していくこと間違いなしです👍✨
歴史について数回にわたってお届けしてまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
これから12月に入り、ワインを飲む機会も増える忘年会シーズン
次回はより実生活に身近な豆知識をお届けします🎉
Cheers to a wonderful wine life !
