ワインコラム第11回【ワインの味って何で決まるの?】
「ワインの味って、結局はヴィンテージでしょ?」
「いやいや、品種でしょ」
「一番大事なのは生産者だよ」
いろんな意見があるけれど、「結局ワインの味を知るには何を見ればいいの!」と迷ったこと、ありませんか?
私自身、ワインを学んでいるうちにふと「ワインって人間みたいだな」と思うことがありました
中でも、ワインに欠かせない3つの要素である『天候・土壌・生産者』は、人間で言えば『環境・個性・育てられ方』にそっくりなんです
ワインの味を形づくる要素と、人間の人格をつくる要素
少しリンクして考えてみませんか?
こちらのマダムグログでは、生活に役立つワインに関する情報を月3回お届け
🍷マダムのワインコラム🍷
毎月2日、12日、22日の月3回更新です
☀️天候=環境
ワインにとって、その年の「天候」はとても大きな影響を与えます
暑かったのか寒かったのか
雨が多かったのか乾いていたのか...
同じ畑でも年によって全く違うワインができるのです
これって、人間も同じ
どんな場所で、どんな友達と出会い、どんな時代を過ごしてきたのか...
その「環境」によって、その人の感じ方や考え方も変わりますよね
🌱土壌=持って生まれた個性
石が多く水はけの良い土、粘土質で保水力が高い土、石灰質でミネラル豊富な土...
どんな「土壌」で育ったかによって、そのブドウの味わいや香りの個性はガラッと変わります
これは人間で言うと「生まれ持った資質」や「体質」のようなものかもしれません
繊細な人、情熱的な人、落ち着いた人...
生まれ持った"素材"があるからこそ、そしてその個性を存分に生かすからこそ、その人らしさが光ります
🧑🌾生産者=親や教育者
ブドウをどう育てるか、どんなワインに仕立てるか
その全ては生産者の技術や経験、そして考え方(哲学)に大きく左右されます
早く収穫するか、完熟するまで待つのか
木を剪定するかしないか
オーク樽を使うのか、ステンレスタンクにするのか...
どんな選択をするかによって、仕上がるワインの性格は大きく変わるのです
これもまさに、私たち人間も同じ
親や先生、周囲の大人たちがどんな接し方、教育をしてきたかで、その人の個性をどう引き出すのかを左右します
そして同じ家庭の中で育った兄弟・姉妹もそれぞれに性格が違うように、同じ畑・同じ品種のワインにも個体差がある=それぞれの顔があるというのも類似していて興味深いですよね
🍷まとめ🍷
ワインも人も『三位一体』で出来ている
・天候=どんな環境で育ったか
・土壌=どんな個性を持っているか
・生産者=どう育てられたか
この3つがうまく調和すると、個性豊かで魅力的なワイン(人)になります
同じ品種でも、場所と造り手が変われば全く違う味わいになる
まるで人間そのもののようです
『どれが良くて、どれが悪い』ではなく、「このワインはこういう環境で、こんな風な影響を受けて育ってきたんだな」と柔らかく受け止めると言う面でも、人付き合いと酷似していませんか?
だからこそ、ワインって奥深くて面白いのです
こんな風に考えると、小難しく感じていたワインの世界にも、親しみが持てるのではないでしょうか
あなたが今夜飲むその一杯も、もしかしたらあなたの人生とどこか似ているかもしれませんよ🍷✨
次回は「生産者のもとから出荷されたワイン」と「親元から離れて社会に出た人」のリンクで、さらにワインの世界を紐解いていきます
お楽しみに!
Cheers to a wonderful wine life!