ワインコラム第8回【「スクリューキャップ=安物」は間違い?意外と知らない豆知識】
ワインを飲んでいるとコルク栓やスクリューキャプ、はたまたガラス栓に遭遇することも...
ワインボトルの「栓」について、どのようなイメージを持っていますか?
「やっぱりコルクの方が本格的?」
「スクリューキャップって安いワイン用でしょ?」
そんなふうに思っていたなら、ちょっと待ってください
実はこの「スクリューキャップ」、今や世界中のワインシーンで活躍中なんです!
今回はスクリューキャップとコルク栓の違いについての豆知識をお届けします
こちらのマダムグログでは、生活に役立つワインに関する情報を月3回お届け
🍷マダムのワインコラム🍷
毎月2日、12日、22日の月3回更新です
コルク栓の”呼吸”とは?
コルクはポルトガルを生産地とする『コルク樫』の樹皮です
木を伐採することなく、樹皮だけを切り取りコルクに加工します
一度採取すると再生に9年かかるんですね
コルクは小さく分割された空気に満たされた細胞構造でできているので、ワインに栓をした後もほんの少しだけ空気を通す性質があります
このわずかな酸素の出入りが、ワインのゆっくりとした熟成を助けています
コルクが乾いてしまうと乾燥して収縮し空気が入り過ぎてしまうため、ワインは横に寝かねて保存することが理想です
コルクがワインに触れて、適度に湿った状態を保てるからです
👉長期熟成を楽しみたいワインには、コルク栓が向いています
コルク栓のリスク
『ブショネ』という言葉を聞いたことがありますか?
ワインがカビ臭くなる劣化現象です
原因は色々とありますが、稀にコルクの製造・保存中にカビが発生し瓶の中で味や香り全体に影響するのです
これはコルク栓を使用しているとどうしても起こりうる現象で、スクリューキャップや合成コルクではブショネのリスクは大幅に減少します
ちなみにワインを飲む前のテイスティングはこれをチェックするための行為で、味の好き嫌いをチェックするためではないのです
【ブショネの香り】
・濡れた段ボールのような香り
・カビ臭い地下室みたいな香り
→フルーティさが失われ、不快な風味になります
テイスティングの際は、ぜひ意識してチェックしてみてください
スクリューキャップの得意分野
スクリューキャップは空気を一切通さない密閉型
酸化を防ぎ、開けたてのフレッシュな香りや味わいをキープできるので、特に白ワインやロゼ、軽めの赤ワインにはぴったりです
👉フレッシュな状態をキープしたいワインや、早飲みタイプのワインに向いています✨
そしてなんと言っても開けやすい!
👉ワインビギナーさんへのプレゼントや、BBQなど屋外で飲むようなシーンにおすすめ
スクリューキャップは特にニュージーランド・オーストラリアでは主流になっています
ニュージーランドではなんと生産の99%以上のワインにスクリューキャップが用いられてるんです
もちろんプレミアムワインと呼ばれる高級ワインにもスクリューキャップが採用されています
ドイツ・フランス・チリなどのワイン大国でも続々とスクリューキャップに切り替える生産者産も多いです
💡近年、ワイン熟成に必要な適度な空気を通すスクリューキャップも既に開発されています
今後コルク栓からスクリューキャップに打って変わる日も近いのかも!?
🍷まとめ🍷
スクリューキャップだからといって品質が劣るわけではありません
どちらが「良い・悪い」ではなく、目的やスタイルに合わせて使い分けられているのが、今のワイン業界の流れです
そして今回、熟成と早飲みについてサラッとお伝えしましたが
『ワインは長く寝かせれば美味しくなる』と思っていませんでしたか?
実はどのワインも長く熟成させるのがいいというわけではないのです
次回は早飲み&熟成の違いと見分け方についてお届けします
どんどんとワインライフの幅を広げていきたい方、ぜひチェックしてみてください
cheers to a wonderful wine life!